言葉と向き合う

言葉と向き合う

by 山田達也 2022年7月30日 ≪Column vol. 20≫

感染のことを考えて事務所の窓を少し開けただけで、温風が一気に部屋に入り込み、この暑さはなんだという感じです。一歩外に出るとめまいがするほどの暑さで歩くのも嫌になります。

 新型コロナの感染者は増加の一途をたどり、各地で過去最多の感染者という状況。この先8月はコロナも猛暑もいったいどういう状況になってしまうのかと心配です。

 コロナの感染、熱中症、みんなで一緒に考えて乗り切れるように頑張るしかないですね。

 先日 横浜商工会議所主催の講演会に行って来ました。

講師は言語学者の金田一秀穂先生「心地よい日本語」というお話でした。

 最初に「正しい日本語なんてない。」という先生の話に「えっそうなのかー?」

という感じで始まりました。「ぜんぜんうれしい。」という言葉も明治の頃は使っていたという事で、若い人が使っている言葉は間違ってはいないそうです。

以下金田一先生のお話です。(多少間違っているかもしれませんが)

「鳥肌が立った。」も本来は気持ちが悪い、恐怖を感じた時の表現でしたが、感動したときにも使われています。どちらにも正しいわけです。

「気の置けない人。」というのは気楽にお付き合いができる人という意味と

油断がならない人という意味でどちらも使われます。この様にどちらとも取れる表現は使わない方が無難です。意味が真逆になってしまいます。

 言葉は正しいか正しくないかではなく相手と通じ合うための道具です。

敬語は相手を気持ちよくさせる、相手に対して敬意を表すという事で外国語でも敬意を表す言葉はあります。

敬語をとても上手に使われるのは美智子様です。使わなくてもよいはずなのに

「どうぞお身体を大切にしてください。」と高齢者に話しかけます。話しかけられた方はこの言葉が生きる力になる素晴らしい日本語です。

美智子様だから素晴らしいのであって、どういう時にどういう人がという事を考えて使うのが大事。美しければいい、正しければいいではなくて相手と場面を考えて使うことが必要です。

 寅さんの「もってけ泥棒。」も場面によっては心地よい言葉です。

金田一先生の話はまだまだこれから続くのですがこの辺でお開きということで。

 大変参考になるお話でしたのでその一部を記載しました。

仕事の中でもいろいろな場面で、多くの方と話をしなければなりません。

私なりに考えさせられたのは、言葉が丁寧とか敬語を正しく使っているかではなく、いかに相手に対して誠実に向き合っているかだと感じました。

仕事になれば楽しい話ばかりではありません。お互いに交渉しなければならない場面はいくらでもあります。しかしどんな場面でも相手と強硬に向かい合うのではなくて誠実に話し合うことが大事なのだと思います。

相手の立場や状況もよく考えて言葉を選んで話をする事が必要です。

 友人たちと飲んだり食べたりするときは、たまに羽目を外してしまうことがありますが、親しき中にも礼儀ありで言葉には気を付けないといけないと改めて実感しました。自分が話をする事でみんなが楽しくなるような、言葉使いも勉強していきたいと思います。

 今回の講演を聞いて思いました。

 仕事で土地建物の売買や、賃貸の契約をするとき契約の前に重要事項の説明があります。年々内容が充実してきて事細かにいろいろな説明をしなければなりません。事務的に何でもかんでも記載して一通り説明すればよいのではなくて、そこはこの物件のポイントといいますか、長所短所を的確に相手に伝えることが最も大事なことです。すべて記載してあるからよいのではなくて、将来建て替えるときの事や、どの部分に不具合があるとか誠実に説明することを心がけたいと思います。

 お仕事をいただいたお客様とは長い間のお付き合いになります。只々敬語を正しく使ってお付き合いではなく、心地よい日本語を使ってお互いに気持ちの良いお付き合いを続けて行きたいと思います。

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